エドワード親書 2019年1月号

オペラプラザ長崎 30周年記念公演

今時になって昨年の親書を書く気になった愚か者ですがお許しを。
別に誰かにプレッシャーをかけられたからではないですよ。ハハハ!

長崎は、何しろオペラプラザグループの中でも一番の老舗だし、実力が最も高くなっていることも確かです。誰から見ても、アマチュア中心のグループとは思えないでしょう。
今回の右近は、レコーディングをしたいと思ったほどなのですが、いろんな都合でそこまでは踏み切れませんでした。

各地から、
右近には國元隆生、ロレンソに蔵田雅之、惣兵衛に枝川一也、ガラシアに吉井美幸、乞食女に秦美智世、と現在ではベストなメンバーに全国から応援に来てもらうことが出来ました。応援に来てくれた彼らの歌と演技だけではなく、このオペラを愛する純粋な情熱からも、地元の長崎メンバーはどんなにいい刺激をもらったことでしょう。

長崎メンバーも負けてはいませんでした。
大切な召使の役には石多加代子、秀吉とシルバに岩永一也、細川忠興に廣田修が要所をしっかり押さえて見事に好演し、脇では家族としてジュスタに山口陽子、ルチアに岩永朋子、ビビアナに岸本由貴が頑張ってくれました。オヨネには徳永博子、千利休に山口龍一郎がそれぞれ光っていたのに加え、光秀には山口智、好次には日野秀一が頑張っていました。
民衆として福岡はじめ、愛媛からも来てもらいましたね。
特筆すべきは安弘千鶴子に出演してもらったことです。とても嬉しく思いました。30年前の旗揚げ公演に出てもらった大切な仲間ですから。
中尾彩子も蓬莱の国の伊万里公演以来ですが、ここまで成長してくれてとても嬉しいです。

ピアニストとしてずっと頑張ってくれている野中真由美の好演も見事でしたね。

それでは、30年前を振り返ります。
今回の公演会場である波佐見講堂でフィガロの結婚を公演したのがきっかけでした。
それからは、石多加代子の指導の下沢山のいろいろな人が成長し飛び立ってゆき、また帰って来て活躍しています。
この間、東京のみならず全国各地での公演に参加して、確実に成長を遂げ現在の実力に繋がっています。海外公演に数多く参加してきたことも大きな財産となっています。九州本部のある波佐見町の四季舎で毎年開催されている桜陶祭はじめ、県内外のあちこちで様々な公演を重ねてきたことも大きいでしょうね。やはり継続は力、でしょうか。

このグループの特色をご存知でしょうか?
マイペースな人々の集まり、と言っても過言ではないと自他ともに認めているのです。
血液型でいうとB型が一番多く、その次にO型、AやABは極端に少ない希少なグループです。笑ってやってください。お硬い方には耐えづらいところもあるかも知れませんが、見てて楽しいですよ。

ところでこのオペラ「高山右近」その音楽と台本。皆さんはどのように受け取っていらっしゃるのでしょう?
素晴らしい音楽と、素晴らしいメッセージが込められた台本、と答えてくださることが多いのですが、この作品が何百回何千回と世界中で公演されるようになれば、少しでも戦争へのブレーキとなるでしょうか?
キリストの遺した「剣を取るものは剣で滅ぶ!」という言葉が、世界中に響くことを祈っています。
現在、2月22日の公演を目指し東京で取り組んでいるバッハの「マタイ受難曲」でもイエスは、「その剣を収めよ、剣を取れば剣で滅ぶ!」と教え諭すシーンがあります。

争いを続けている世界の自称クリスチャンは、この言葉をどう捉えているのでしょう?
仏教でも同じことを教えてるように思うのですがーーー。

それはさておき、出演した皆さま、ご苦労様でした。
そして大成功、心からオメデトウ!


   2019年1月17日

 石多エドワード